筋肉をつけるための食事と栄養の基本|ラジオNIKKEI第1「健康ネットワーク」
こんにちは。肉体改造研究所の竹田大介です。
今回は、ラジオNIKKEI第1「健康ネットワーク」でお話しした内容をもとに、筋肉を効率よくつけるための食事と栄養のポイントをまとめました。
目次
筋肉をつけるために一番大切な栄養素は「タンパク質」
筋肉をつくるために欠かせない栄養素、それがタンパク質です。
お肉・魚・卵・豆類・乳製品などに多く含まれ、筋肉だけでなく、肌や髪、爪までもタンパク質からできています。
最近では、美容意識の高い女性がプロテインを取り入れるケースも増えています。それだけ、タンパク質は美と健康の土台なのです。

「糖質=悪」は間違い!筋肉を動かすための大切なエネルギー源
糖質は、筋肉を動かすための主要なエネルギー源(グリコーゲン)です。
糖質が不足した状態でトレーニングをすると、筋肉の成長が妨げられてしまいます。
「筋トレを始めたから糖質を抜く」というのは逆効果。
筋肉を育てるためには、適度な糖質摂取が欠かせません。

脂質は直接的ではないが、ホルモンバランスに重要
脂質(あぶら)は、筋肉を直接つくる栄養素ではありませんが、ホルモンの材料となり、体の調子を整えるために必要です。
「筋肉の土台」を支える存在と考えましょう。

筋肉を増やすための1日のタンパク質摂取量目安
- 健康維持:体重1kgあたり1g
- 筋肉を増やしたい方:体重1kgあたり2g
たとえば体重70kgの方なら、1日あたり140gのタンパク質が目安です。
お肉140g=タンパク質140gではない!
鶏むね肉や牛ヒレ肉でも、含まれるタンパク質は約20%。つまり、140gのタンパク質をとるためには約700gのお肉が必要です。
食事だけで必要量を満たすのは大変なので、3食きちんと食べる+補助的にプロテインを活用するのが理想です。
プロテインの正しい使い方
プロテインは筋肉増強剤ではなく、タンパク質のサプリメントです。
特に、トレーニング直後の摂取は吸収が早く、筋肉の回復と成長をサポートします。
食事で必要量が摂れている場合は無理に飲む必要はありませんが、食の細い方や高齢者の方にはおすすめです。

プロテイン摂取時の注意点
腎臓に持病がある方は、タンパク質の摂りすぎに注意が必要です。
摂取を始める前に医師や管理栄養士に相談しましょう。
筋肉を増やすためのカロリー計算
筋肉を増やすには、消費カロリーより少し多めにエネルギーを摂ることが大切です。
以下の計算式で1日の摂取カロリーを求められます。
体重 × 生活強度(kcal) = 1日の必要カロリー
- デスクワーク中心(軽い): 25〜30kcal
- よく動く仕事(中程度): 30〜35kcal
- 肉体労働・アスリート(重い): 35〜40kcal
筋肉を1kg増やすには約5500kcalが必要。
1日+200kcal多く摂ることで、1カ月で約1kgの筋肉増加が期待できます。
もちろん筋トレをしていることが前提です。
筋肉づくりに欠かせないビタミンB群
タンパク質を効率的に吸収するためには、ビタミンB6が重要。
また、糖質を代謝しやすくするにはビタミンB1を意識して摂ると効果的です。
ビタミンはタンパク質や糖質と相互に働くサポート栄養素です。
PFCバランスを意識した食事を
筋肉を増やす食事では、PFCバランスを意識しましょう。
- P:Protein(タンパク質)
- F:Fat(脂質)
- C:Carbohydrate(糖質)
簡単に言えば、主食+主菜+副菜をそろえることです。
ご飯(糖質)+肉・魚(タンパク質)+野菜(ビタミン)を意識すると自然とバランスが整います。

まとめ:筋肉を育てる三本柱は「運動・栄養・休養」
筋肉をつけるには、トレーニングだけでなく、運動・栄養・休養の三本柱が欠かせません。
日々の食事を見直し、適切な栄養を意識して取り入れることで、確実に身体は変わります。
あなたの努力が実を結ぶよう、正しい知識で「食べて鍛える」習慣を続けていきましょう。
ポッドキャストでお聴き頂くことも可能ですので、ぜひ下記リンクよりお聴きください!
2025.8.15放送分「正しい筋肉のつけ方と健康」(3)|ポッドキャスト|健康ネットワーク|メディカル・健康|ラジオNIKKEI
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執筆者:竹田大介
熊本県合志市出身。
ゴールドジム公認パーソナルトレーナーとして、ゴールドジム東陽町スーパーセンター・イースト東京(江東区南砂)・渋谷東京の3店舗で活動中。
大学院でのトレーニング科学における学術研究で得られた科学的知見を活かし、お客様の個性や目的に合わせて目標達成を効率的に導くオーダーメイドなエクササイズプログラムを立案し、楽しくトレーニングできるようサポートさせて頂いております。
株式会社肉体改造研究所 代表取締役
日本大学大学院文学研究科教育学専攻体育学コース 博士前期課程 修了
NSCAジャパン 最優秀論文賞2018 森永最優秀事例報告賞 受賞
NSCAジャパン 最優秀指導者賞 パーソナルトレーナー・オブ・ザ・イヤー2021 受賞





