「毎日腹筋100回やってるのに割れません・・・」へのお返事
こんにちは!株式会社肉体改造研究所 代表の竹田大介です。
先日の記事「筋肉を増やすのに炭水化物(糖質)は必要?」の続きですが、私が通っている表参道の美容室にて、私の肉体に憧れを抱いてくださるイケメン美容師さんから、こんな質問を頂きました。
「1年前から毎日100回腹筋をやってるんですが、割れません・・・。」
この方は腹筋だけでなく自体重でのスクワットや腕立て伏せも毎日自宅で行っているそうですが、トレーニングを始めて数ヶ月続けたところでなんとなく筋肉の成長を感じはじめたものの、そこからの成長が見られなくなった(T_T) とのことでした。
そこで、ヘアカットして貰いながら下記のアドバイスをさせて頂きました(^-^)
トレーニング効果を得るには、目的に合わせた負荷で行いましょう!
筋肉を成長させるためには、目的に合わせた負荷で行わなければ狙った効果は期待できません。
トレーニングに用いる負荷の大きさは、「トレーニング目標」によって変わります。
「トレーニング目標」は主に下記のものがあります。
- 筋持久力
- 筋が長時間力を発揮し続ける能力
- 筋肥大
- 筋肉を大きくする
- 筋力
- 筋が発揮する力を大きくする
各トレーニング目標に応じた負荷と反復回数は、下記の図に示します。
真ん中の「負荷(%1RM)」とは、1RM(最大努力で1回だけ挙上できる重量)の何%か?ということですが、これだと自宅で自主トレする方は計測できないので、隣の「目標レップ数」を見てみましょう。
「レップ数」とは挙上(反復)回数のことです。
「筋持久力」の「≧12」とは、最大努力で12回以上挙上(反復)できる という意味になります。
今回質問を頂いた美容師の方は「全身の筋肉を大きくしたい」「腹筋を割りたい」という目的を持っています。腹筋を割るには腹直筋を肥大させる必要がありますので、普段やっている自体重でのトレーニングは上記トレーニング目標の「筋肥大」の負荷で行う必要があります。
「筋肥大」では最大努力で6~12回反復できる負荷をかける必要がありますが、「100回できる」負荷では1回1回の負荷が弱すぎるということになります。
腹筋も腕立て伏せも自重スクワットも、20代の若い男性はたいてい12回以上は難なくこなせると思いますので、何らかの方法で負荷をかけて、1回1回の負荷を大きくする必要があります。
一番手っ取り早いのはバーベルやダンベルといった重りを使用する「ウェイトトレーニング」です。重りを付け替えるだけで簡単に負荷の調整が可能です。
自宅でバーベルやダンベルがない場合は、「スロートレーニング」という方法があります。
これはエクササイズの1回1回のペースを数秒間かけてゆっくり行う方法です。
トレーニング経験のない女性やご高齢の方であれば自宅でも工夫すれば適切な負荷に調整できますが、今回の相談者のような若い男性が自主トレで筋肉を付けるのであれば、ジムやフィットネスクラブに行った方がいいでしょうね💦
ただ、自分の筋力と目的に合った負荷がどのくらいなのかを自分で割り出すのはなかなか難しいでしょうし、不適切なフォームで高い負荷をかけるとケガをする恐れもありますので、トレーニング初心者でしっかり身体作りを行いたい!という方は、パーソナルトレーニングを活用されることをおススメします!
執筆者:竹田大介
熊本県合志市出身。
ゴールドジム公認パーソナルトレーナーとして、ゴールドジム東陽町スーパーセンター・イースト東京(江東区南砂)・渋谷東京の3店舗で活動中。
大学院でのトレーニング科学における学術研究で得られた科学的知見を活かし、お客様の個性や目的に合わせて目標達成を効率的に導くオーダーメイドなエクササイズプログラムを立案し、楽しくトレーニングできるようサポートさせて頂いております。
株式会社肉体改造研究所 代表取締役
日本大学大学院文学研究科教育学専攻体育学コース 博士前期課程 修了
NSCAジャパン 最優秀論文賞2018 森永最優秀事例報告賞 受賞
NSCAジャパン 最優秀指導者賞 パーソナルトレーナー・オブ・ザ・イヤー2021 受賞