女性の肥満と収入の関係
こんにちは!株式会社肉体改造研究所 代表の竹田大介です。
少し前の記事ですが、3月6日(火)の日本経済新聞日刊に下記記事が掲載されていました。
「女性の肥満 低収入と関係?」
滋賀医科大、2900人を分析
この記事によると、
世帯収入が少ない女性ほど肥満リスクが高い傾向にあることが、全国約2900人のデータ分析で分かったと、滋賀医科大の三浦克之教授(公衆衛生学)らのチームが5日、発表した。
65歳未満の女性では、世帯年収が200万~600万円未満だと、肥満のリスクは、600万円以上の女性に比べて1.7倍、200万円未満だと約2.1培になった。
教育を受けた年数が9年以下(小中学校)の女性は、10年以上の女性に比べリスクが約1.7培になった。
摂取エネルギーに占める炭水化物の割合は、世帯年収600万円以上の男性が58.6%なのに対し、200万円未満の男性は61.1%、女性の場合も同56.8%に対し同59.7%と、年収が低いほど炭水化物の摂取が増えた。
チームは「安価なもので腹を満たそうとすると炭水化物に偏るのでは」と推測。女性の場合は、年収や教育の差が食事の傾向などに影響し、肥満につながるとみている。
と掲載されていました。
上記から、確かに収入が低いほど摂取エネルギーに占める炭水化物の割合が高くなっていることが分かりますが、年収200万円未満の男性の61.1%、同女性の59.7%ともに厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」に示されている理想的なエネルギー産生栄養素バランスの炭水化物の割合50%~65%の範囲内です。
太る、肥満になるには消費エネルギーより摂取エネルギーが上回った状態が続く必要があるので、炭水化物の割合だけではなく消費エネルギー量の部分も非常に気になります。
現代は「飽食の時代」であると同時に、利便性追求の代償として運動する機会が奪われている現状があります。
昔と比べて移動も交通手段が発達し、炊事洗濯も一昔前よりずいぶん楽に行えますので、現代人は自ら運動する機会を作らなければ食事で摂ったエネルギーが余り太ってしまいます。
これを収入という観点からみると、収入の多い層は会費を払ってフィットネスクラブ等に通い運動し、収入が低い層ではそれができていない・・・ということも考えられます。
フィットネスクラブ等に通う経済的余裕のない方も、節約を兼ねて移動手段に自転車や徒歩を利用する、安価な区営・市営の体育館を利用するなどしてぜひ運動の機会を増やして頂けたらと思います。
本ブログでも今後、ご自身でできるお金のかからない運動法・トレーニング法に関する記事も書いていきたいと思いますので、参考にして頂けると幸いです!
執筆者:竹田大介
熊本県合志市出身。
ゴールドジム公認パーソナルトレーナーとして、ゴールドジム東陽町スーパーセンター・イースト東京(江東区南砂)・渋谷東京の3店舗で活動中。
大学院でのトレーニング科学における学術研究で得られた科学的知見を活かし、お客様の個性や目的に合わせて目標達成を効率的に導くオーダーメイドなエクササイズプログラムを立案し、楽しくトレーニングできるようサポートさせて頂いております。
株式会社肉体改造研究所 代表取締役
日本大学大学院文学研究科教育学専攻体育学コース 博士前期課程 修了
NSCAジャパン 最優秀論文賞2018 森永最優秀事例報告賞 受賞
NSCAジャパン 最優秀指導者賞 パーソナルトレーナー・オブ・ザ・イヤー2021 受賞