張本勲氏の「プロ野球選手の筋トレ」に対する疑問にお答えします!
こんにちは!株式会社肉体改造研究所 代表の竹田大介です。
本日はネットニュースにて、下記の記事を拝見しました。
張本勲氏、プロ野球選手の筋トレに疑問「レスリングの選手じゃないんだから」
21日放送のTBS系「サンデーモーニング」(日曜・前8時)でプロ野球選手の自主トレーニングを報じた。
番組では阪神・糸井嘉男(36)が筋力トレーニングに汗を流す姿を放送。これに野球評論家・張本勲氏(77)は「最近の子は、野球以外のことをやりたがるね。筋肉なんか良くないんですよ。やっぱり下半身で打ちにいかないと」と苦言を呈した。
その理由を「最近はボディビルしてね。レスリングの選手じゃないんだから、野球だから。野球に関係のある練習をしてもらいたいわね。変なところに筋肉がつくとスイングを邪魔する場合が多い」との見解を示した。
MCの関口宏(74)が「筋肉ついて飛びそうじゃないですか」と返すと、「それは素人考えであって。専門家から言ったらいいことじゃない」と打撃は筋力ではなく下半身の強化が重要であると繰り返し説いていた。
引用:スポーツ報知
上記のテレビ番組は見ておりませんが、ネットニュースに載っていた上記文章を読んで思ったことを書いてみたいと思います。
張本勲氏の主張は一理ありますが、トレーニングの専門家としてはキッチリ反論しておかなければならない部分も含まれています。
同意できる点
「野球に関係のある練習をしてもらいたい」
こちらはごもっともで、仮に野球の練習をおろそかにして筋トレに時間を費やしているとすれば、野球のパフォーマンスを上げるという目的からすると問題があります(おそらくそんなことはないでしょうが💦)。
「最近はボディビルしてね」
トレーニングは目的によって実施するエクササイズの内容が変わります。
野球のパフォーマンスを向上させるための筋力トレーニングでなく、筋トレをやっているうちに「見た目をカッコよくする」ことが目的にすり替わってしまっているとしたら、問題です。
反論する点
「筋肉なんか良くないんですよ。やっぱり下半身で打ちにいかないと」
まず、人間の身体は筋肉が収縮することで関節を動かし力を発揮して動いています。
その点から「筋肉なんか良くない」というのは意味不明です💦
また、「筋肉なんて良くない」といいながら「下半身で打ちにいかないと」と仰っていますが、下半身を動かしているのも筋肉です。
「変なところに筋肉がつくとスイングを邪魔する場合が多い」
これは例えば、野球の練習を全くやらずにボディビルディング大会出場を目指して全身の筋肉を一流ボディビルダー並みに肥大させたとしたら(できるかどうかは別問題ですが)肥大した筋肉が関節可動域を狭めてしまい、野球に必要な動作の邪魔になることはあるかもしれませんが、その領域まで筋肉を肥大させるにはそれに特化したトレーニング(食事も含む)を長い年月かけてようやく辿り着けるかどうかといった話です。
プロ野球選手であれば野球の練習で相当のエネルギーを消費しているはずですから、練習の傍ら行う筋力トレーニングでその領域まで筋肉が肥大するということは考えにくいでしょう。
もちろん、野球選手が野球のパフォーマンスを向上させるために最も必要なことは野球の練習をすることです。しかし野球の練習だけでは補えない「筋力向上」の部分を、野球のパフォーマンス向上を目的とした「筋力トレーニング」を用いて行うことは、野球のパフォーマンスを向上させるためにプラスになるものです。
同番組の関係者の方、ぜひ私を「筋トレ評論家」として出演させて頂き、野球評論家の張本氏と野球選手の筋トレについて討論させてください(^-^;